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エンジニアリングサービス株式会社

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東京都知事指定第三者検査機関
第9-003号
一級建築士事務所 東京都知事登録
第57555号
CIW 溶接構造物非破壊検査事業者 第5B93号
東京都検査機関登録 検-14-(4)-3

USN REGISTERED A/E FIRM
EXXON REGISTERED INSPECTION
AGENCY No.23869

取扱業務

  • ・鉄骨構造物第三者検査
  • ・建築鉄骨工事第三者検査
  • ・建築RC工事第三者検査
  • ・RC構造物第三者検査
  • ・建築鉄骨工事監理
  • ・コンクリート工事監理
  • ・建築物の耐震診断
  • ・建設物の設計および工事監理
  • ・建物調査
  • ・非破壊検査および非破壊検査監督
  • ・鉄骨製作工場審査
  • ・レディミクスコンクリート工場審査
  • 鉄骨工事検査
  • RC工事検査
  • 耐震診断
  • 工事監理
  • 不良鉄骨調査

不良鉄骨調査

鉄骨造建築物において、その構造の要である鉄骨の品質がもしも不適切であったなら、大地震時に建物が一気に倒壊して中に居住する人間は鉄骨の重量でひとつぶしにされ命を落とします。

本来、鉄骨造はその材料の粘り強さにメリットがあって、一気の倒壊(脆性破壊)を避けるのに有効であるはずですが、それが不良鉄骨であったなら、かえって人間に牙をむく凶器に変わります。

「不良鉄骨」と呼ばれるものは、建築材料として鉄骨が使われ始めた1970年代からひそかに発生し続けており、運良く行政検査(千代田区等)で摘発され解体されたものもありますが、その多くは建築主にも行政機関にも発見されず、ひたすら大地震の来襲まで眠り続けています。

それでは、「不良鉄骨」とはどんなものなのか、また、「不良鉄骨」が生まれる原理がどんなところに潜んでいるかについて考察しましょう。

  • 検査事前会議の実施
  • レディーミクストコンクリート工場の審査
  • 施工計画書等の内容確認

1.「不良鉄骨」とはどんなものか?

「不良鉄骨」と呼ばれるものはつぎのようなものに当てはまります。

(1) 設計図書と異なる鉄骨寸法・形状となっている。
(注) 設計図書に示される板厚・長さ・幅がない(異なった断面寸法の材料が使用されている)。接合部の形状が異なる。

(2) 鉄骨材質が設計図書と相違している。
(注) 外観ではわからず、材質調査により発見される。設計図書で規定されたJIS規格品であっても、低級材が高級材にとってかわって使われていれば、設計で期待した材料強度が得られず、低応力で破断してしまう:食肉等のニセラベル事件と酷似している。

(3) 鉄骨接合部が設計図書の要求性能を満足していない。
(注) 高力ボルト接合部が不適切なものは外観でわかることが多いが(ボルトナットへのマーキングなし、ピンテールが破断していない、余長が不足している等)、溶接接合部が不適切な場合は溶接部の非破壊検査(超音波探傷など)で調査しないとわからない。溶接部の外観形状も同時に精密に調査できる:「不良鉄骨」事例の中では発生比率が高い。

2.「不良鉄骨」はどんな規模の建物に多いか?

建築物は低層(2~3階建)、中層(4~7階建)、高層(8~19階建)、超高層(20階建以上)と大まかに分類できますが、この内、高層の中間(13階建)くらいまでの鉄骨造は比較的小規模の「鉄骨製作工場」でも造られます。

「鉄骨製作工場」は全国に数万件という数にのぼりますが、これも大まかにいうと、グレードS、H、M、R、Jなど(Sがトップ)の順でその規模が決まっており、高層の中間くらいの建物ではHやMのグレードの工場が「鉄骨製作」を担当することが多いようです。

「鉄骨製作工場」はそのすべてがグレード認定の工場という訳ではなく、無認定(アウトローと呼ばれている)の工場も数多く存在しており、過去に「不良鉄骨」が生まれたケースでは、良識が欠如したグレード工場のみならず、この無認定工場の場合が少なくありません。また、その時の建物の規模は必ずしも小規模だけに限ってはいません。

また、高層や超高層の建物であっても建築主や設計監理者に無断で高グレード工場から低グレード工場へ外注されることも生じており、額面上では高グレードの工場が鉄骨を製作することになっていて、実態は設計図書の指定と異なる低グレードの工場に変更されている、といった事例も増えています。この場合、建築主や行政機関では事実を知ることは困難で、不良鉄骨の生まれる危険性が増大します。

こういった背景も十分に視野に入れながら、敢えて「不良鉄骨」の発生確率が高い順を考察すると、「低層」、「中層」、そして「高層」の一部という順になります。勿論、低層か高層かに拘わらず、キチンと設計施工がおこなわれている物件も多いことを付記しておきます。

2.「不良鉄骨」はどんな規模の建物に多いか?

建築物の規模を問わず、当社の提案する「鉄骨第三者検査」の導入を建築プロジェクトの計画段階で検討し、実現できればこれに越したことはありません。

しかし、すでに建築工事が開始されていても、工事の初期段階であれば、工事の途中から第三者検査を介入させることも可能です(既に鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションで実施済)。

また、工事が終了してから何らかの異変に気付き、調査したいと考えられる向きには「第三者鉄骨調査」をお勧めします。

工事終了後の調査は建物の内・外装材や付属物の取り外しを伴うことが多いので、その面で時間的、経済的な負担が増えますが、法的な措置を講ずれば全体的な大損害は食い止められます。